2012年 07月 21日
孫のヴォキャブラリイ |
孫(男)が三歳の時車に乗っていて、「今日はじゅうたいしていないね」と言った。日ごろ大人の会話を聞いていて“じゅうたい”という言葉を覚えたのであろう。とりたてて言うことではないように思えるが、ちょっと考えると3歳の子供がそういう言葉を発するのは“驚き”である。何も自慢話をしようというのでは全くない。
また昔話になるが、昭和30年代には大人の会話に「渋滞」という言葉はなかった。それ以前も。いや、もちろん、「渋滞」という言葉自体がなかったという意味ではない。我が家にある昭和3年発行の「国語辞典」にもその言葉はある。だから正確に言えば、「車が渋滞する」という言い方はなかった、ということである。それ以外で「渋滞」という言葉が使われる場面は実際にはほとんど皆無であった。今でもそうだろう。
日本が車社会に入っていくのは、高度成長へのとば口である昭和39年に、東京オリンピックが開催されたころからである。モータリゼーションという言葉が頻繁に登場し、車の増加に道路整備が追い付かず、都心のあちこちで車が「渋滞」するという状態が生まれた。当時会社の同僚で、渋滞を「しったい」と誤読した者がいたほどである。彼は大学卒である。この時代はそれほどこの言葉がまだ一般化していなかったことを現している。現代の孫世代は、40数年前に間違って発音していた大人さえいた言葉を、知っているということである。もちろん文字を知っているわけではないが。
その後も孫が4歳になった頃からか、「バージョン」とか「タンク」などということばを当たり前のように発する。「タンク」とは戦車のことであるが、われわれは子供時代から今も、「戦車」は戦車でありタンクとは言わない。大人がバージョンなどという言葉を耳にするようになったのもせいぜいこの10(数)年くらい前からではないか。アニメの影響であろうが、時代の変化とは言え、孫の世代の語彙力に改めてビックリするのである。
付記
車両保有台数(全車種)
昭和41年 812万台
47年 2,420
52年 3,104
57年 4,082
62年 5,022
平成 3年 6,049
8年 7,012
19年 7,923
23年 7,866 *平成19年をピークに減少
また昔話になるが、昭和30年代には大人の会話に「渋滞」という言葉はなかった。それ以前も。いや、もちろん、「渋滞」という言葉自体がなかったという意味ではない。我が家にある昭和3年発行の「国語辞典」にもその言葉はある。だから正確に言えば、「車が渋滞する」という言い方はなかった、ということである。それ以外で「渋滞」という言葉が使われる場面は実際にはほとんど皆無であった。今でもそうだろう。
日本が車社会に入っていくのは、高度成長へのとば口である昭和39年に、東京オリンピックが開催されたころからである。モータリゼーションという言葉が頻繁に登場し、車の増加に道路整備が追い付かず、都心のあちこちで車が「渋滞」するという状態が生まれた。当時会社の同僚で、渋滞を「しったい」と誤読した者がいたほどである。彼は大学卒である。この時代はそれほどこの言葉がまだ一般化していなかったことを現している。現代の孫世代は、40数年前に間違って発音していた大人さえいた言葉を、知っているということである。もちろん文字を知っているわけではないが。
その後も孫が4歳になった頃からか、「バージョン」とか「タンク」などということばを当たり前のように発する。「タンク」とは戦車のことであるが、われわれは子供時代から今も、「戦車」は戦車でありタンクとは言わない。大人がバージョンなどという言葉を耳にするようになったのもせいぜいこの10(数)年くらい前からではないか。アニメの影響であろうが、時代の変化とは言え、孫の世代の語彙力に改めてビックリするのである。
付記
車両保有台数(全車種)
昭和41年 812万台
47年 2,420
52年 3,104
57年 4,082
62年 5,022
平成 3年 6,049
8年 7,012
19年 7,923
23年 7,866 *平成19年をピークに減少
by rakuseijin653
| 2012-07-21 15:13
| 言語(力)
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