2012年 07月 23日
参議院が国政を停滞させる |
参議院山本一太議員のツイッターのプロフィールには次のように書かれている。
「ねじれ国会においては参議院こそ与野党論戦の主戦場。参院の重要性が大きく高まります。衆院より面白い(?)参院での審議にぜひとも注目してください」
衆議院で審議されたことを同じレベルで論議したりスキャンダル追及に明け暮れる。一年生議員が一国の総理に対して罵詈雑言で罵る。世間では、参議院は衆議院のカーボンコピーでしかなく、学者だけでなく政治家の中からも参議院不要論、一院制さえ唱える者がいるときにいい気なものである。山本議員は自らの存在感を示すために、すなわち自らの保身のために、上記のようなことを言わざるを得ないのだろうが、それを言えば言うほど参議院不要論が高まるというパラドックスに本人は気が付いているのだろうか。
国政が停滞し、混迷しているのは、6年間は身分が保証された議員が、優位であるべき第一議院の政局に影響を与え政治を混乱させるという“強すぎる参議院”の存在がある。内閣の首班指名、予算の議決、条約の承認以外の一般の法律案は衆参両院の可決が必要である。しかし、衆議院で圧倒的な多数を占めていながら参議院の政略によって法案が成立しないという事態は明らかに異常である。このままでは、自民党政権になっても同じである。
参議院の権限見直し、または一院制とするには、憲法改正が必要であるが先般の自民党の「憲法改正」案には参議院の改革は含まれていない。党内の参議院議員の反対があったためという。道遠しである。
現状に危機感をもつ学者やジャーナリストは、憲法改正をしなくても、さしあたって参議院を政局に絡まない院にすることを提案している。選挙制度の変更、議員に党議拘束をしない、内閣に大臣を出さないなどである。
参照
待鳥聡史・京都大学教授
「憲法が依拠する議院内閣制の原則は、有権者の意思の表出を存在意義とする第一院が、政権の形成や存続、政策の決定に中心的役割を担うことである。第二院が第一院や内閣の意向を無視するのは、この基本原則に反する。参議院の選挙制度変更か権限縮小を伴った国会改革を積極的に進め、多数主義とコンセンサス主義の悪しき折衷を解消することが、日本政治が難問に対処するための必須の条件である」(日本経済新聞2012年1月10日・経済教室)
「ねじれ国会においては参議院こそ与野党論戦の主戦場。参院の重要性が大きく高まります。衆院より面白い(?)参院での審議にぜひとも注目してください」
衆議院で審議されたことを同じレベルで論議したりスキャンダル追及に明け暮れる。一年生議員が一国の総理に対して罵詈雑言で罵る。世間では、参議院は衆議院のカーボンコピーでしかなく、学者だけでなく政治家の中からも参議院不要論、一院制さえ唱える者がいるときにいい気なものである。山本議員は自らの存在感を示すために、すなわち自らの保身のために、上記のようなことを言わざるを得ないのだろうが、それを言えば言うほど参議院不要論が高まるというパラドックスに本人は気が付いているのだろうか。
国政が停滞し、混迷しているのは、6年間は身分が保証された議員が、優位であるべき第一議院の政局に影響を与え政治を混乱させるという“強すぎる参議院”の存在がある。内閣の首班指名、予算の議決、条約の承認以外の一般の法律案は衆参両院の可決が必要である。しかし、衆議院で圧倒的な多数を占めていながら参議院の政略によって法案が成立しないという事態は明らかに異常である。このままでは、自民党政権になっても同じである。
参議院の権限見直し、または一院制とするには、憲法改正が必要であるが先般の自民党の「憲法改正」案には参議院の改革は含まれていない。党内の参議院議員の反対があったためという。道遠しである。
現状に危機感をもつ学者やジャーナリストは、憲法改正をしなくても、さしあたって参議院を政局に絡まない院にすることを提案している。選挙制度の変更、議員に党議拘束をしない、内閣に大臣を出さないなどである。
参照
待鳥聡史・京都大学教授
「憲法が依拠する議院内閣制の原則は、有権者の意思の表出を存在意義とする第一院が、政権の形成や存続、政策の決定に中心的役割を担うことである。第二院が第一院や内閣の意向を無視するのは、この基本原則に反する。参議院の選挙制度変更か権限縮小を伴った国会改革を積極的に進め、多数主義とコンセンサス主義の悪しき折衷を解消することが、日本政治が難問に対処するための必須の条件である」(日本経済新聞2012年1月10日・経済教室)
by rakuseijin653
| 2012-07-23 13:12
| 政治
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