2012年 09月 28日
アメリカ人から見た日本と中国 |
前稿「県民性-----熊本人の場合」で、「曖昧さをよしとする平均的日本社会で、建前と本音の差がなく、ストレートな物言いをする熊本人は国際基準である」という趣旨のことを書いたが、グレン・S・フクシマ氏が在日米国商工会議所副会頭であった時、それを裏付けることを言っている。今もフクシマの指摘するところは変わっていないと思うので、雑誌Agora(1995年8月)から主要部分を引用する。
「アメリカ人が中国に魅力を感じる理由」
1.アメリカ人の間には、中国は世界史に重要な意味を与えた偉大な文明を持つ国であり、尊敬されてしかる べきであるとの見方がある。日本に対しては、世界史上に残る固有の文化的、芸術的、言語的、哲学的、それに宗教的遺産が欠けているとみている。
2.アメリカ人にとって中国の「大陸意識」のほうが日本の「島国根性」より理解しやすい。
3.香港や台湾で立証されているように、中国人はしかるべき状況さえ与えられれば、資本主義や自由市場 それに民主主義のもとで繁栄する可能性がある。日本人は基本的には、反資本主義的、反民主主義的な 「日本教」に固執している。
4.中国人の行動様式は原理・原則や哲学に基づいているのに対し、日本人は状況的でその時々の要因に 身を任せ、思考や行動様式を変えていく、とアメリカ人はみている。理想主義的で原理・原則に固執するアメ リカ人にとって中国的思考様式は理解しやすい。
5.中国人は日本人に比べて直接的に表現する。中国人は建前より本音を言う傾向が強い。アメリカ人にす れば、日本人がしばしば使う曖昧な、当たり障りのない建前よりは理解しやすい。そのため、アメリカ人にとっては中国人は日本人より「正直」かつ「誠実」のように映る。
6.中国では歴代個性の強い指導者が多く、アメリカ人にとって中国の政治は見えやすく理解しやすい。
7.日本経済は成熟し既存企業が外国勢の参入を許さないとの印象があるが、中国経済は巨大である。
東アジアで日中米が協力する道を見つけることが望まれるが、そのためには、中国がなぜアメリカ人にとって魅力的なのかを日本人が理解することも糸口になろう。
*グレン・S・フクシマ氏は日系三世で日本に留学した経験があり、夫人は日本人。講演を聞いたことがあるが完璧な日本語を話す。祖父は熊本出身。
「アメリカ人が中国に魅力を感じる理由」
1.アメリカ人の間には、中国は世界史に重要な意味を与えた偉大な文明を持つ国であり、尊敬されてしかる べきであるとの見方がある。日本に対しては、世界史上に残る固有の文化的、芸術的、言語的、哲学的、それに宗教的遺産が欠けているとみている。
2.アメリカ人にとって中国の「大陸意識」のほうが日本の「島国根性」より理解しやすい。
3.香港や台湾で立証されているように、中国人はしかるべき状況さえ与えられれば、資本主義や自由市場 それに民主主義のもとで繁栄する可能性がある。日本人は基本的には、反資本主義的、反民主主義的な 「日本教」に固執している。
4.中国人の行動様式は原理・原則や哲学に基づいているのに対し、日本人は状況的でその時々の要因に 身を任せ、思考や行動様式を変えていく、とアメリカ人はみている。理想主義的で原理・原則に固執するアメ リカ人にとって中国的思考様式は理解しやすい。
5.中国人は日本人に比べて直接的に表現する。中国人は建前より本音を言う傾向が強い。アメリカ人にす れば、日本人がしばしば使う曖昧な、当たり障りのない建前よりは理解しやすい。そのため、アメリカ人にとっては中国人は日本人より「正直」かつ「誠実」のように映る。
6.中国では歴代個性の強い指導者が多く、アメリカ人にとって中国の政治は見えやすく理解しやすい。
7.日本経済は成熟し既存企業が外国勢の参入を許さないとの印象があるが、中国経済は巨大である。
東アジアで日中米が協力する道を見つけることが望まれるが、そのためには、中国がなぜアメリカ人にとって魅力的なのかを日本人が理解することも糸口になろう。
*グレン・S・フクシマ氏は日系三世で日本に留学した経験があり、夫人は日本人。講演を聞いたことがあるが完璧な日本語を話す。祖父は熊本出身。
by rakuseijin653
| 2012-09-28 10:00
| 韓国・朝鮮・中国
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