2014年 04月 03日
歴史改ざん主義者の無知 |
過去の中国侵略や朝鮮植民地支配を正当化し、東京裁判を否定することが歴史改ざん主義者の本義であるので当然と言えば当然であるが、彼らには日本が敗戦国であるという自覚がない。だから彼らは日中、日韓の歴史の清算において、それぞれの関係が対等であるかのごとく発言する。無知なる故なのか、知っていてもそれを否定する傲岸な故なのか、それはわからない。彼らの無自覚、無知、傲岸による言動によってわが国は、得るものが何もないどころか、日中、日韓関係を悪化させて国益を毀損しているのである。
韓国について言えば、確かに韓国は対日戦勝者ではない。しかし、ポツダム宣言8条には「カイロ宣言の条項は履行されるべきものとし、日本の主権は本州、北海道、九州、四国及びわれわれの決定する周辺小諸島に限定するものとす」とあり、そのカイロ宣言(1943年12月)には「前記三国(米英華)は朝鮮の人民の奴隷状態に留意しやがて朝鮮を自由独立のものたらしむる決意を有する」とある。
要するに朝鮮は、日本が敗者としてポツダム宣言を受諾したことによって独立したのである。それは、日本の朝鮮植民地政策の敗北を意味する。
3月25日の日米韓首脳会談(オランダ・ハーグ)で、安倍首相が韓国語で話しかけたのに、朴大統領の表情は硬く、その態度が失礼だという批判する者があった。しかし直前の国会で安倍首相が、「河野談話の見直しはしない」と明言したにもかかわらず、同時に慰安婦の証言の検証はすると言い、会談をひかえた23日には萩生田総裁特別補佐が、検証の結果によっては「河野談話の見直しもありうる」という主旨の発言をした。朴大統領は就任時の麻生副総裁との会談で、李明博大統領の竹島上陸によって悪化した日韓関係を改善すべく、未来志向で緊密に協力したいという意思表示をしているのである。その姿勢を受け止めることなく、直後に麻生副総裁は靖国参拝をした。ひとを愚弄した行動と言わざるを得ない。その後も安倍首相や側近の歴史否定言動が続いた。その都度韓国が態度を硬化すると、自分たちが原因を作っておきながら、首脳会談ができないのは韓国のせいだと言い募る。そのあげくが萩生田発言となれば、韓国側が安倍首相の呼びかけは上辺だけの演技だとみなしたとしても、当然ではないか。
28日に習主席がドイツ・ベルリンでの講演で南京大虐殺にことさら触れたのも、安倍首相が指名してNHKの経営委員に送り込んだ百田尚樹氏の「南京大虐殺はなかった」という発言が、安倍首相の代弁をしたものととられているからであることは、明白である。
南京大虐殺にしろ慰安婦問題にしろ、歴史改ざん主義者たちが声高に歴史を否定すればするほど中国と韓国の反発は倍加し、国際社会で今まで関心がなかった世界各国の注目まで引き付けてしまった。国家主義者たちが最も強調するわが国家、民族の誇りを傷つけることになっているのである。結果的に彼らは好んで日本のイメージを悪くしてるのだが、そのことを何とも思っていない。
習主席の講演に対して菅官房長官は、「日本は戦後平和国家として世界の平和に貢献してきている」と反論したが、そういう我が国の歩んできた道を否定し、非生産的な言動を繰り返しているのが安倍政権である。安倍首相の国家主義思想=歴史否定は本質的には変わりようがない。しかし東アジアの緊張に巻き込まれたくないアメリカ政府に促されて朴大統領と会談するためには、「河野談話」否定の〝前言”を翻せざるをえなくなった。情けない話だ。
本意ではなくとも、ここで中韓との関係を改善しようとするのなら、それは彼が自分自身の明確な意思を政権内のメンバーはもちろん、百田尚樹氏のような取り巻きにも統一させ、無用な発言をコントロールできるかどうかにかかっている。
Twitterから
韓国について言えば、確かに韓国は対日戦勝者ではない。しかし、ポツダム宣言8条には「カイロ宣言の条項は履行されるべきものとし、日本の主権は本州、北海道、九州、四国及びわれわれの決定する周辺小諸島に限定するものとす」とあり、そのカイロ宣言(1943年12月)には「前記三国(米英華)は朝鮮の人民の奴隷状態に留意しやがて朝鮮を自由独立のものたらしむる決意を有する」とある。
要するに朝鮮は、日本が敗者としてポツダム宣言を受諾したことによって独立したのである。それは、日本の朝鮮植民地政策の敗北を意味する。
3月25日の日米韓首脳会談(オランダ・ハーグ)で、安倍首相が韓国語で話しかけたのに、朴大統領の表情は硬く、その態度が失礼だという批判する者があった。しかし直前の国会で安倍首相が、「河野談話の見直しはしない」と明言したにもかかわらず、同時に慰安婦の証言の検証はすると言い、会談をひかえた23日には萩生田総裁特別補佐が、検証の結果によっては「河野談話の見直しもありうる」という主旨の発言をした。朴大統領は就任時の麻生副総裁との会談で、李明博大統領の竹島上陸によって悪化した日韓関係を改善すべく、未来志向で緊密に協力したいという意思表示をしているのである。その姿勢を受け止めることなく、直後に麻生副総裁は靖国参拝をした。ひとを愚弄した行動と言わざるを得ない。その後も安倍首相や側近の歴史否定言動が続いた。その都度韓国が態度を硬化すると、自分たちが原因を作っておきながら、首脳会談ができないのは韓国のせいだと言い募る。そのあげくが萩生田発言となれば、韓国側が安倍首相の呼びかけは上辺だけの演技だとみなしたとしても、当然ではないか。
28日に習主席がドイツ・ベルリンでの講演で南京大虐殺にことさら触れたのも、安倍首相が指名してNHKの経営委員に送り込んだ百田尚樹氏の「南京大虐殺はなかった」という発言が、安倍首相の代弁をしたものととられているからであることは、明白である。
南京大虐殺にしろ慰安婦問題にしろ、歴史改ざん主義者たちが声高に歴史を否定すればするほど中国と韓国の反発は倍加し、国際社会で今まで関心がなかった世界各国の注目まで引き付けてしまった。国家主義者たちが最も強調するわが国家、民族の誇りを傷つけることになっているのである。結果的に彼らは好んで日本のイメージを悪くしてるのだが、そのことを何とも思っていない。
習主席の講演に対して菅官房長官は、「日本は戦後平和国家として世界の平和に貢献してきている」と反論したが、そういう我が国の歩んできた道を否定し、非生産的な言動を繰り返しているのが安倍政権である。安倍首相の国家主義思想=歴史否定は本質的には変わりようがない。しかし東アジアの緊張に巻き込まれたくないアメリカ政府に促されて朴大統領と会談するためには、「河野談話」否定の〝前言”を翻せざるをえなくなった。情けない話だ。
本意ではなくとも、ここで中韓との関係を改善しようとするのなら、それは彼が自分自身の明確な意思を政権内のメンバーはもちろん、百田尚樹氏のような取り巻きにも統一させ、無用な発言をコントロールできるかどうかにかかっている。
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by rakuseijin653
| 2014-04-03 12:43
| 韓国・朝鮮・中国
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