2013年 05月 07日
健常者を超える障害者の能力 |
スポーツの世界でも音楽の世界でも、障害をもちながら並みの健常者がかなわないはるかな能力を発揮する人がいて、しばしば感心し、感動する。スポーツで言えばパラリンピックで技を競う選手たちであり、音楽では、例えば全盲のピアニスト辻井伸行である。
ここにもう一人、全盲でありながら、コンピューターの世界で異能を発揮している女性がいる。日本経済新聞夕刊「人間発見」(3月8-12日)に登場したIBMフェロー浅川智恵子(54)氏である。
彼女は小学校5年生の時、水泳中にプールの壁に顔をぶっつけて若年性緑内障になり中学2年生で全盲になる。盲学校(高校)、普通の大学英文科から職業訓練学校に進みそこでコンピューターに出会う。日本IBMの学生研究員から正社員になり、障害者がコンピューターを利用できるようにする技術開発に取り組み数々の優れたソフトを世にだしたことが認められ、2009年IBMの技術部門最高位であるフェローに選ばれたのである。
彼女は研究員として点字のデジタル化に取り組み、「点字辞書検索システム」を開発、そして世界初の「ホームページ・リーダー」という、視覚障害者向けインターネット専用音声読み上げソフト開発につなげた。これで、世界中の多くの障害者に、インターネットによって情報収集できるという福音をもたらしたのである。
国際会議や学会、政府のICT超高齢社会構想会議などで多忙な彼女は、これからは、コンピューターと実世界をつなげるネットワークの構築を構想しているのだという。 例えば、スマートフォンをもった年寄りが街の段差など転びやすい場所にきたら、『段差があります。気を付けてください』と音声で注意をする“ささやきインターフェース”を実現したいと語っている。
このように障害を克服して活動する彼女にはただただ敬服させられる。その間、2人の子どもをかかえながら、東大大学院で先端学際工学を学び博士課程を修了しているのである。「あきらめなければ道は開ける」。この強い意志が彼女の才能を支えたのだ。
浅川智恵子
ここにもう一人、全盲でありながら、コンピューターの世界で異能を発揮している女性がいる。日本経済新聞夕刊「人間発見」(3月8-12日)に登場したIBMフェロー浅川智恵子(54)氏である。
彼女は小学校5年生の時、水泳中にプールの壁に顔をぶっつけて若年性緑内障になり中学2年生で全盲になる。盲学校(高校)、普通の大学英文科から職業訓練学校に進みそこでコンピューターに出会う。日本IBMの学生研究員から正社員になり、障害者がコンピューターを利用できるようにする技術開発に取り組み数々の優れたソフトを世にだしたことが認められ、2009年IBMの技術部門最高位であるフェローに選ばれたのである。
彼女は研究員として点字のデジタル化に取り組み、「点字辞書検索システム」を開発、そして世界初の「ホームページ・リーダー」という、視覚障害者向けインターネット専用音声読み上げソフト開発につなげた。これで、世界中の多くの障害者に、インターネットによって情報収集できるという福音をもたらしたのである。
国際会議や学会、政府のICT超高齢社会構想会議などで多忙な彼女は、これからは、コンピューターと実世界をつなげるネットワークの構築を構想しているのだという。 例えば、スマートフォンをもった年寄りが街の段差など転びやすい場所にきたら、『段差があります。気を付けてください』と音声で注意をする“ささやきインターフェース”を実現したいと語っている。
このように障害を克服して活動する彼女にはただただ敬服させられる。その間、2人の子どもをかかえながら、東大大学院で先端学際工学を学び博士課程を修了しているのである。「あきらめなければ道は開ける」。この強い意志が彼女の才能を支えたのだ。
浅川智恵子
by rakuseijin653
| 2013-05-07 08:00
| 人生
|
Comments(1)
Commented
by
rakuseijin653 at 2014-02-06 20:02
佐村河内守の作曲とされた作品が、新垣隆氏によるものであるという事実が判明したので、彼のことを書いた部分を削除しました。(2014年2月6日記)
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